お知らせ 公開:2020年7月7日

【看板デザイン用】看板に入れる文字の大きさや最適なフォントをどう選ぶべきかについて

看板に用いる文字の大きさやフォントは、視認性を大きく左右する重要なポイントです。

しかし、どのフォントを使用してどれくらいの大きさにすると文字や読みやすいのか、簡単な目安をご存じない方も多いのではないでしょうか?

今回は看板デザインをする時に最適なフォントの選び方を、具体的なサイズ目安とともに解説していきます。

どうやって決める? 看板文字の最適なサイズとは

看板に使用する文字の大きさは、どこになんの目的で設置するかで決まります。特に意識するべきポイントは2つです。

・視認距離:看板との距離

・視認時間:看板が視界に入っている時間

この2点を踏まえて、まずは看板に入れる文字の最適な大きさについて解説していきます。

1. 視認距離|広告との距離を考えよう

広告との距離は、看板全体が視界に入る位置を意識して設定します。

一例として、国土交通省の「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」では、遠くから視認する吊り下げ型では20m以上離れた距離から、近くから視認する壁付型は4~5m以下、案内サインの見出しは10m程度を視距離に設定することが一般的であるとしています。

これを踏まえ、広告を視認しやすい距離から文字の大きさを考える必要があります。看板業界では静止している場合の文字の縦サイズを以下の公式で算出し、調整しています。

文字の縦サイズ(cm)=看板までの距離(cm)÷250

例えば、10m程度離れた位置からであれば、下記が読みやすいサイズとなります。

和文字:40mm以上

英文字:30mm以上

上記のように和文字と英文字では、同じ面積あたりの線の数が異なるため、視認性が異なります。一般的に和文字よりも英文字の方が視認性は高くなり、やや小さい文字サイズでも読み取りやすいと言われています。

2. 視認時間|広告を眺める時間を考えよう

広告を視認する時間から、文字の大きさを考えます。距離に対して適正なサイズ以上であっても、文字量が多いと看板の適正な視認距離にいる間に読みきれません。例えば、高速道度沿道にある屋外広告を例に話をしてみましょう。

『屋外広告の知識』(ぎょうせい社)を元にした和歌山県の「高速道路等沿道における屋外広告物設置ガイドライン」では、「人間が0.3秒で読むことができる文字数は、日本語で最大15文字程度である」ことを参考に、運転中はさらに1箇所の判読時間を0.6秒と想定して文字サイズを設定しています。

基準として、和文字は道路脇から5m~15m未満の範囲内で50cm以上、15m以上で70cm以上の文字高。

英文字はこの数値に対して55%以上の文字高が適切とされています。

このように文字の大きさや文字数は、車での移動時や歩行時など人が見る環境を想定して最適化することが大切です。

一目で伝わるフォントとは?

では、ここまで解説した視認距離と視認時間を踏まえて、視認されやすいフォントの選び方について解説していきましょう。

ここで注意したいのは、フォントの種類だけでなく、看板の大きさとフォントサイズ、そして余白の大きさです。

読みやすくて見やすいフォントを利用しよう!

視認距離や時間を考慮して、判読性の高いフォントを選択する必要があります。

一般的にゴシック体に分類されるフォントは判読性が高く、逆に明朝体に分類されるフォントは判読性が下がる傾向にあります。

またデザイン性が高いフォントは和文・英文問わず判読性が下がるため、文字サイズを大きくするか、文字ではなくデザインとして採用する方が良いでしょう。

ゴシック体

ゴシック体はほぼ同じ太さの線を用いて構成された書体を指します。

文字の角がくっきりと尖って強い印象のある角ゴシックと、文字の角を丸めて柔らかい印象のある丸ゴシックがあります。

線の太さが均一であり判読性が高いため、看板や標識にも採用されます。看板との距離が大きく離れている場合や、雨などの悪天候で文字を推測しながら読む場合、読み取りやすいのがメリットです。

また、看板が劣化して部分的に塗装が薄くなってしまっても、脳は視対象の部分像から全体像を復元する機能を持つため、看板の文字を補完して読みやすいフォントであることも利点の一つです。

明朝体

明朝体は横線が細く、縦線が太く、はねや止め、払いなどの文字の装飾が強調された書体を指します。新聞や雑誌、書籍を中心に印刷物に多用されており、新聞明朝体などの専用のフォントも存在します。

日本語の文字の美しさを表現するフォントも多く、デザイン性と判読性を兼ね備えたフォントも少なくありませんが、線の太さが均一でないため広告に使用する場合は場所や文字サイズに注意する必要があります。

ライトアップなどによって横線が視認しにくくなることがあるため、看板に使用する場合は必ずデザインと文字のバランスを含めた全体の判読性をチェックしましょう。

場所に合わせた大きさとフォントで制作しよう!

フォント選びと文字の大きさは、視認距離や視認時間などと密接に関係しています。

距離や時間は看板を置く場所によって変わってくるため、場所に合った文字の大きさとフォントを選んで、見やすく分かりやすい看板製作をしていきましょう。

よく使うフォント一覧 
文字サイン製作 

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